MSI、手頃な価格のSteam Deck対抗機を発売 Nintendo Switch 2を上回る性能も

高価なGPUや主要ライバルに挑む、予算重視の携帯型ゲーム機

MSI Claw 8 AI Plus ディスプレイ搭載ハンドヘルドゲーミングコンソール
最終更新日 4 日前

MSIは、Nintendo Switch 2を上回る機能を備えた新型ハンドヘルドゲーミングデバイスを、ひっそりと発表しました。6月5日の発売直後に登場するこのモデルは、より高いパフォーマンスとストレージオプションを求めるゲーマー向けに、プレミアムな体験を提供します。

新たに登場した「MSI Claw 8 AI+ Polar Tempest Edition」は、洗練されたスノーホワイトのデザインと、オプションで2TBストレージを選べる点が特徴です。2TBモデルの価格は約15万円(税込)となっており、出荷開始は7月15日を予定しています。

ベースモデルは約13万5,000円(税込)からで、インテルのCore Ultra 7 258Vプロセッサーを搭載し、優れたゲーミングパフォーマンスを実現しています。特筆すべきは、80Whの大容量バッテリーを搭載し、消費電力をわずか17Wに抑えながらも、長時間のバッテリー駆動と高フレームレートを両立している点です。

Switch 2が5,220mAh(約20Wh)のバッテリーを採用しているのに対し、Claw 8 AI+はバッテリー容量・ハードウェア性能ともに大きく上回っています。価格はやや高めですが、全体的により優れたゲーミング体験を提供する設計です。

昨今はグラフィックボードの価格高騰もあり、同等のPCゲーミング環境を自作で整える場合は本体抜きでも15万円以上かかることが一般的です。この点からも、MSIのハンドヘルドはSteam DeckASUS ROG Ally Xといった競合製品に対して魅力的な選択肢となっています。

ただし、米国ではすでにベースモデルの在庫が限られており、新しいPolar Tempest Editionも同様に品薄となる可能性があります。さらに、米国の関税の影響で価格が上昇し、一部の購入者にとっては手が届きにくくなる懸念もあります。VideoCardz

IFA 2024で展示されたMSI Claw 8 AI Plus携帯型ゲーム機
(Image credit: Future / John Loeffler)

米国の関税がMSI Claw 8 AI+の価格に影響する場合、知っておきたいポイント

正直に言うと、MSI Claw 8 AI+は高価なハードウェアであり、それが多くのゲーマーにとって最適な選択肢ではない主な理由です。もし米国の関税が価格に影響を与え始めれば、さらに値上がりする可能性があります。現在は90日間の関税停止措置によって価格が安定していますが、これが変わればコストが一気に上昇するかもしれません。

それでも、デスクトップゲーミングPCを自作する場合と比べると、MSI Claw 8 AI+の方が手頃な選択肢となることもあります。Switch 2よりも約66,000円(構成によって異なります)高くなりますが、その分、圧倒的なゲーミング性能が得られます。さらに、PCゲームは通常コンソールゲームよりも価格が安く、特に新作のSwitch 2用ゲームは1本あたり約10,000円になる可能性もあります。幅広いゲームにアクセスしたい場合、長期的には節約になるかもしれません。ただし、任天堂の限定タイトルは遊べないため、それが決定的なデメリットになる方もいるでしょう。

Switch 2はNvidia製T239チップを採用し、DLSSアップスケーリング技術を搭載しています。しかし、『サイバーパンク2077』のような高負荷タイトルを動かすには十分ではないかもしれません。他の携帯型ゲーミングPCと比べると、その差は顕著です。

価格は約13万円(£1,290 / AU$1,990)となっており、特に予算重視のゲーマーにとっては大きな負担です。それでも、Switch 2を購入するか、MSI Claw 8 AI+のために貯金するかを迷う場合、ゲーミング性能を重視するなら後者を選ぶ価値があるでしょう。

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